アメリカや中国で鍼灸による酒さの治療の有効性が発表されました

酒さとは、顔面の赤み・腫れ・痒み・吹き出物・膿疱・皮脂分泌の増加・表面の血管拡張などの症状が皮膚に現れる慢性炎症性疾患のことをいいます。


はっきりとした原因はまだ不明ですが、何らかの原因によって毛細血管が広がり、鼻・顔の中心部、頬の中央部、顎・眉間などに左右対称の赤みが現れます。
紫外線暴露、寒冷・温熱刺激、飲酒や刺激物、ストレスが悪化因子で発症するケースがあり、また、体質が関係しているとも考えられています。


一度拡張した血管を元に戻すことは難しく、治療は困難とされていて、現在の一般的な治療法はメトロニダゾール外用剤やロキシスロマイシンなどの抗生物質、タクロリムス軟膏(免疫抑制剤)などの薬物療法が行われています。

因みに、よく混同される酒さ様皮膚炎とは別の病気です。
酒さ様皮膚炎とは?
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酒さの分類
発症する症状のタイプに応じて、次の4つに分けられます。

・紅斑毛細血管拡張型酒さ(1型)
1型酒さは、最もよくある酒さで、繰り返すほてりや持続的な顔の紅斑が特徴です。拡張した毛細血管が見えることもよくあり、これらの症状が見られる人は、敏感肌の傾向があります。そのために紫外線や温度の変化に敏感で、刺激のある化粧品やちょっとした刺激でもチクチク・ヒリヒリ感などを感じやすいです。

・丘疹膿疱型酒さ(2型)
丘疹膿疱型酒さは持続的なほてりに加え、紅斑や繰り返す丘疹・膿疱が見られる上に、かさつきや乾燥も伴います。
主に顔の中心(鼻周囲)に、かゆみや灼熱感を感じることがあります。

・瘤腫型酒さ(3型)
瘤腫型酒さは男性によくみられ、鼻(鼻瘤)が顕著ですが、顎(顎腫瘤)、額(額腫瘤)、耳(耳腫瘤)そして眼瞼(眼瞼腫瘤)にも症状が出ることがあります。

・眼型酒さ(4型)
眼型酒さは、その名の通り眼やその周囲に症状が出ます。
4型酒さと診断される人の多くは、皮膚症状も伴っています。眼の症状は、軽い炎症症状、異物感、乾燥、目のかすみといった軽症のものから重度の炎症、目の表面の損傷、炎症性角膜炎といったものにまでおよびます。

このように酒さには、多岐にわたる分類、症状が様々ありますが、皮膚への何かしらの強い刺激によるダメージが起因していると考えられます。
皮膚への強刺激は、肌の防御膜である皮脂層を壊して肌の乾燥を助長します(洗いすぎや寒冷刺激など)。すると体は皮脂の防御膜を張り直そうとしますが、乾燥が改善されないとさらに皮脂を生み出して過剰な分泌がおきます。
さらに、皮膚内部では(乾燥や炎症反応により)保湿因子のセラミドが足りない状態になって、皮脂の分泌過剰に拍車をかけます。

薬に代わる代替療法としての鍼治療

National Library of Medicine (NLM) <米国国立医学図書館>の提供データベース(PubMed)に掲載された広州中医薬大学が発表した症例に、「局所皮膚微小循環を改善する鍼治療による酒さの治療」(PMCID: PMC6113042)というものがあります。

この発表は要約すると、52歳女性が酒さ(ステージ I、紅斑毛細血管拡張性)の診断を受け、メトロニダゾール クリーム、抗真菌薬、ステロイド軟膏による治療を試しましたが、効果は乏しいものでしたが、 週3 回の鍼治療を受けた後、鼻の周囲に著しい改善が見られ、鼻の紅斑と丘疹が大幅に改善し、毛細血管拡張症や痒みに関連する症状が完全に緩和し、鍼治療後 6 か月間再発はなかったと報告しました。(鍼治療中および治療後に、いかなる薬剤も使用しないよう指示されています)
この研究では、血液循環の調節が酒さの治療に重要であり、酒さに対する鍼治療の治療効果は血流の改善に関連している可能性があることを示していると、発表されています。

鍼治療を受けて著効を示す回数は、症状によると思いますが、薬では寛解しない例が多いので鍼治療はおすすめです。

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