徐々に気温が暖かくなり、治療院の近くでは梅が咲き始めています。
もう春のうららかな季節はすぐそこですが、花粉症の人たちにとっては
憂鬱な季節でもありますね。
鍼治療では花粉症の症状を抑えたり、あわよくば今年は花粉を感じなかった!という
人までいますが、花粉症はそもそもなぜ起こるのでしょうか?
(ご存知の方は途中飛ばしてお読み下さい)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
そもそも花粉症を含め、「アレルギー」とは何でしょうか?
人間は、細菌やウイルスなど、体に害を与える外敵に囲まれて生きています。
その外敵の侵入から体を守ってくれているのが「免疫(めんえき)」というシステムです。
本来体を守るはずの、この免疫のしくみに異常が起こり、さまざまな症状があらわれた状態が
「アレルギー」です。
(みやざきRCクリニックより)
免疫が正常に働いているときは、細菌やウイルス、寄生虫などの体に害のあるものが
体内に入ってくると、免疫細胞がそれらを攻撃して、体から排除しようとします。
すると体内で「炎症」という反応が起こり、熱が出たり痛みを感じたりします。
風邪やインフルエンザにかかったときに熱が出るのも、免疫の働きにより体内で
炎症が起こっているためです。
ところが、体にとって無害なはずの物質に対しても免疫細胞が攻撃してしまうことがあります。
これがアレルギー反応です。
花粉症は、本来は無害である花粉を外敵とみなして免疫反応が働いてしまい、鼻や目などで
炎症が起こっている状態なのです。
(株式会社LSIメディエンスより)
また、花粉症は長い間大量に花粉を吸い込んで体内にIgE抗体が次第に蓄積し、
花粉に対してアレルギー反応を起こすようになって発症すると考えられています。
このメカニズムは、スギ花粉症の有病率が子どもで低く(5~9歳では13.7%)、
成人では高く(30~39歳では35.5%、40~49歳では39.1%)2)、大人になってから
発症する人も多いことからも推定されています。
出典:ノバルティス ジャパンHP 鼻アレルギー診療ガイドライン作成委員会:
鼻アレルギー診療ガイドライン 2016年版、p10、ライフ・サイエンス、2015 より
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
よく花粉症は、免疫の力のコップの許容できる量を超えてこぼれ落ちた時に発症すると
言われますが、IgE抗体が溢れ出た状態が花粉症の症状発生のタイミングなのでしょう。
免疫のピークは20歳頃で40歳で半分位になるとも言われていますので、生活環境
からの影響により個人差はあると思いますが、年齢からくる発症率の高さにも納得がいきます。
しかし、ある食材を食べることで花粉症の症状が抑えやすくなるといわれています。
それはもずくやめかぶなどの海藻類です。
花粉などのアレルゲンに対して体が免疫反応を示すときサイトカインという物質を
出します。免疫反応が活発になるほどサイトカインが大量に発生しますが、
アレルギー反応ではサイトカインが過剰に発生する状態になります(サイトカインストーム)
このサイトカインストームを抑える作用が、海藻類に含まれるフコイダンにあると
言われています。
アレルギー症状は、炎症などによって死んでしまった細胞や未熟な完成度のタンパク質を
体が異物と判断して攻撃してしまうことから起こるとも言われていますので、花粉など外からの
影響だけでなく体内にも原因はありますので、食事や睡眠など日常生活の見直しも
必要になりそうです。
よねなが治療院